いつまでも白く輝い歯でいたい……誰でもそのような願望を持つものですが、残念ながら歯は時間が経つにつれて黄色くなったり茶色くなったりします。では、なぜ歯は変色・着色してしまうのでしょうか? その原因についてご説明いたします。
食品に含まれる色素が歯の表面に沈着し、歯が変色してしまう場合があります。いわゆるコーヒーや紅茶、赤ワインの「茶渋」などが付いている状態です。毎日自分でお手入れをすることで色素沈着はある程度防ぐことはできますが、一旦着色してしまうと普段のお手入れでそれを除去することは難しくなってしまいます。
軽度な着色ならば、歯科医院でPTMC(専門的な歯のクリーニング)を受けることできれいな歯を取り戻すことができますが、重度の場合は限界があります。
歯は年齢と共に黄ばんでくるものです。これは生理現象なので、どんなに手入れをしていても避けられません。歯の表面にあるエナメル質が年々薄くなる一方、エナメル質の内側にあるもともと黄色みを帯びている象牙質は年とともに色濃くなるため透けて見えてしまうのです。このような加齢に伴う黄ばみは歯みがきなどでは改善できません。
薬剤などによる変色は、歯の深部から起きている場合が多いです。歯の変色を引き起こす薬剤として「テトラサイクリン」という抗生物質がありますが、これは昭和40年代によく処方された薬剤です。母親のお腹にいる時に母親がテトラサイクリンを服用していたり、自分が幼い時に服用していたりすると、歯の変色・横縞が現れることがあるのです。
その他、遺伝やタバコのヤニ、外傷などにより歯の神経を取る治療といったことも歯の変色・着色の原因になりえます。
ホワイトニングは「歯を削らない」「痛くない」「麻酔を必要としない」など、安全性の確立された施術ですが、気になる症状が出ることもあるため、その安全性に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
その気になる症状で代表的なのが「知覚過敏」。ホワイトニング剤が歯に浸透して色素を分解していくという性質上、目には見えないヒビや歯と詰め物の間に隙間がある場合などに、どうしても「歯がしみる」という症状が出てしまうのです。
しかし、この知覚過敏は一過性のものにすぎません。歯がしみる時は、一時的に施術を止めるとすぐに症状は治まりますので、ご安心ください。また、フッ素を使用することでも、ある程度知覚過敏を抑えることができます。
審美治療では、おもに金属の詰め物や被せ物、いわゆる銀歯を白い素材のものに入れ替える治療を行います。金属をお口の中に入れたままだと、目立つばかりか金属アレルギーを引き起こすおそれがあるためです。
金属アレルギーとは、皮膚にかゆみや湿疹などを引き起こす症状で、これまでその原因にはアクセサリーや時計などの金属とされてきましたが、近年歯科治療で用いられる金属が原因になることもあると判明しました。だ液によって金属がイオン化し、体内のタンパク質と結合することで人体がそれを異物とみなし、アレルギー反応を引き起こしてしまうのです。
お口の中の金属が引き起こす金属アレルギーの特徴としては、症状が金属との接触部ではなく、全身にあらわれる可能性があるということ。金属イオンが血流によって全身に運ばれることで、どこに症状があらわれてもおかしくない状態になってしまうのです。また、すぐに症状があらわれるとは限らず、数年もしくは数十年経ってから突然発症するケースもあります。
原因不明のかゆみや湿疹などがあったら、お口の中の金属が原因かもしれません。審美治療では、金属アレルギーを引き起こしかねない金属をお口の中から除去する治療を行っています。現在金属アレルギーにお悩みの方、お口の中に金属が入っていて今後金属アレルギーを発症するかもしれないと心配されている方も安全なのでご安心ください。
審美治療は、見た目をよくするだけでなくお口や全身の健康を維持できる治療でもあると言えるでしょう。
ホワイトニングは、以下のような診断が下った方は受けることができません。
あらかじめご了承ください。
ホワイトニング以外にも歯を白く見せる方法はありますので、上記に該当する方もお気軽にご相談ください。